【YouTube】撮影許可が必要な場所と撮影時の注意点について
動画をスタジオや自宅以外で撮影する際は、場所によって撮影の許可が必要です。
また、撮影者以外の第三者の保護に関わる法律についても把握しておきましょう。
今回は撮影時に注意しなければならない法律と、撮影許可が必要な場所についてまとめました。
撮影する前に知っておくべき知識
スタジオや自宅以外の公共施設や公共交通機関で撮影するときは、個人のプライバシー保護に関する法律ついて把握しておきましょう。
万が一プライバシーを侵害している動画をYouTubeに投稿した場合、YouTubeプライバシーガイドラインに反することになり、YouTubeから投稿者に通知が届きます。
通知から48時間以内に動画内の個人情報を削除、もしくは編集の機会を与えられますが、指定時間が経過しても問題が解決しない場合、YouTubeはさらに申しての審査を行い最悪の場合、アカウントが停止となる場合があります。
トラブルを起こさないためにも、ルールをしっかり把握しておきましょう。
プライバシーの侵害
日本では、「プライバシー権」という法律があります。この法律は、私生活上の事をみだりに公開されない法的保障・権利です。
YouTubeプライバシーガイドラインでは、以下の内容が特定されないかどうかで判断しています。
・名前
・個人が特定できる画像・音声
・連絡先情報
・財務情報
・住所、住んでいる地域
・通っている会社、企業
歩きながらの撮影で、個人を特定できてしまうもの(建物や表札など)が動画にうつってしまっている場合もプライバシーを侵害していることになるので、注意しましょう。
肖像権の侵害
YouTubeでは、プライバシーガイドラインに則ってユーザー保護を行っていますが、日本の法律には「プライバシー権」に含まれる「肖像権」という人格権利があります。
具体的には、写真や、絵画、彫刻をみだりに撮影されてしまったり、画像や動画の使用の有無、目的を伝えられずに無断で使用されてしまった場合に侵害とみなされてしまいます。
撮影者は、肖像権の侵害をしないためにも歩行者等の第三者だけでなく、仲のいい友人・家族でも撮影許可と画像・動画の使用許可を必ず取りましょう。
著作権の侵害
著作権とは、著作者が自身の著作物(思想または感情を、創作的に表現した文芸、学術、美術または音楽の範囲に属するもの)をコントロールすることができる権利です。
公共施設や公共交通機関で撮影をする場合、絵画や美術品、創造的・美術的な建造物には著作権があるので、無意識に撮影してしまわないようにしましょう。
万が一、著作物だと知らずに撮影してYouTubeに投稿してしまい、著作者から訴えられてしまった場合、10年以下の懲役もしくは1000万円以下の罰金が課されてしまうことがあります。
施設管理権
施設管理権とは、施設管理者が独自に定めているルールです。
例えば映画館や水族館などではフラッシュ撮影を禁止していたり、高級旅館では部屋での撮影を禁止をしていることもあります。
施設によってルールが異なるので、あらかじめ確認をしておきましょう。
公共施設の撮影許可のとり方
公共施設では、先ほど説明した施設管理権が発生している場合があるので、撮影前に許可の有無、申請方法等を確認しておきましょう。
撮影時に場所を広く占有する場合(大人数での撮影、三脚の使用など)や、YouTubeなど動画で利益を得る場合は必ず各撮影場所に許可を取りましょう。
交通公共機関(駅や電車)
JR東日本・西日本
大掛かりな撮影をJR東日本やJP西日本の駅構内や社内で行う場合は、ロケ場所を提供しているロケーションサービスがあるので、こちらに問い合わせてみましょう。
京王電鉄
京王電鉄もJR東日本・西日本と同様ロケーションサービスがあります。
大掛かりな撮影になりそうな場合は、念の為問い合わせをしましょう。
小田急電鉄
小田急電鉄は常識の範囲内であれば、撮影許可はいらないそうですが、三脚や走行中の電車へのフラッシュ撮影が禁止されています。
東京メトロ
東京メトロは小田急電鉄同様、撮影自体は禁止されていません。
ただ、駅構内で脚立や三脚、一脚、自撮り棒等を使用など禁止事項があるので、公式サイトを確認をしておきましょう。
東急電鉄
東急電鉄は、他のお客様の迷惑にならなければ禁止をしていないそうです。
ただ、運行中の列車に向けてのフラッシュの使用や立ち入り禁止区域での撮影、列車運行に影響をおよぼす行為については禁止されています。
大掛かりな撮影の場合は東急お客様センターにお問い合わせください。
都営地下鉄
都営地下鉄は、車内での撮影を禁止しています。
駅での撮影は、早朝・深夜、通勤通学ラッシュの時間帯、その他の混雑時等を除いた時間であれば可能です。
ただ、施設使用料1時間30,000円(平日・税別)、立会料1時間につき5,000円(平日・税別)の費用がかかります
空港
空港での撮影も各空港によってルールが異なります。YouTubeの撮影でも申請が必要なので、撮影前に必ず確認をしておきましょう。
羽田空港
羽田空港は、無許可でのターミナル内の撮影を禁止しています。
YouTubeは営業目的の撮影になるので、撮影前に必ず申請を行いましょう。
成田空港
成田空港も申請が必要です。
最低でも撮影予定日の7営業日前までに、成田国際空港株式会社広報部に企画書・台本、撮影の概要がわかるものを提出しましょう。
上記の提出が終わったあとに申請書の提出と撮影費の支払いを行います。
提出物が複数あるので、スケジュールには余裕を持って申請を行いましょう。
河川敷・道路・公園
道路や公園、河川敷などの公共の場は、管理をしている各管轄で撮影許可を取りましょう。
河川敷
国土交通省の事務所や、河川のある地域の自治体の土木事務所に問い合わせしましょう。
道路
道路で撮影する場合は、撮影する予定の道路の地域を管轄している警察署に問い合わせをして申請をしましょう。
公園
公園での撮影を予定している場合は、公園の地域の自治体の窓口や、公園の管理事務所に問い合わせしましょう。
娯楽施設
道路での撮影では、道路使用許可申請書の提出が必要になります。
管轄の警察署で手続きを行いましょう。
また道路を占有して撮影する場合は、より入念な手続きが必要になります。
飲食店
飲食店での撮影は、撮影を予定しているお店に事前に許可をとりましょう。
例えば、スターバックスは店内での撮影を禁止していますが、その他飲食店ではPRになるという理由で撮影を許してくださる場合もあるので、撮影利用する店舗ごとに確認をしましょう。
娯楽施設
カラオケ
カラオケでの撮影はルールが厳しくなっているので、利用する際は各店舗に確認をしましょう。
例えば、JOYSOUNDではカラオケルームで撮影・録音した動画・音声を無許可でYouTubeなど動画サイトにアップロードしたり、生配信することを禁止しています。また、カラオケの音源を使用すること自体、著作権の侵害にあたるので注意が必要です。
ボーリング場
ボーリングで有名なラウンドワンでは、申請許可がおりた場合のみ撮影ができます。
撮影依頼書を広報部まで送り、そこから審査に入るようです。
審査期間は長くみて1週間はかかるそうなので、スケジュールに余裕を持って申請をしましょう。
ゲームセンター
ゲームセンターは、撮影禁止をしている店舗が増えています。
SEGAの場合は、個人利用の撮影は常識の範囲内であれば禁止をしていませんが、YouTubeなど商用目的の動画撮影の場合は事前に申請が必要です。店舗ごとにリサーチをしておきましょう。
テーマパーク
東京ディズニーリゾート
東京ディズニーリゾートでの撮影は、個人利用のための動画撮影はアトラクションと施設の外であれば撮影ができます。
撮影した動画をYouTubeに投稿するとなると、条件が変わります。
例えば、撮影した動画を編集して収益化をせずに個人で楽しむためにYouTubeに投稿するのであれば問題ないのですが、動画に広告をつけて収益を目的としている場合は、動画の使用を禁止しています。
個人で楽しむためにYouTubeに投稿するのであれば、必ず収益化のチェックを外しておきましょう。
ユニバーサルスタジオジャパン
ユニバーサルスタジオジャパンも東京ディズニーリゾート同様商用利用の動画撮影は禁止しています。
YouTubeに投稿するのであれば、個人で楽しむための動画として扱いましょう。
富士急ハイランド
富士急ハイランドでは、アトラクション乗車時の撮影は禁止されていますが、その他は規制等はありません。常識の範囲内で撮影、動画を使用しましょう。
まとめ
今回は、YouTubeの撮影許可と注意事項について紹介しました。
動画の撮影で申請が必要な場合は、撮影するスケジュールに余裕を持って手続きをしましょう。
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