YouTubeを始めたばかりの方や、企業としてYouTubeチャンネルを伸ばしたいと考えている方にとって、最初のハードルとなるのが動画の企画考案です。
早く再生数を稼ぎたい気持ちが強いあまり、流行っている企画を取り入れようとしてしまう方も少なくありません。
無闇に流行に走るのはあまりおすすめができない場合があります。
今回はYouTubeの企画でお悩みの初心者の方に向けて、流行の取入れ方について解説します。
目次
YouTubeにおけるトレンドとは
YouTubeには、流行りのトレンドネタが存在します。
流行っている企画はYouTubeの検索数も多いことから人目につきやすく、再生数を増やすことができるため、多くの人がトレンドの波に乗り、一気に関連の動画が増えていく傾向があります。
流行りの映画やドラマ、音楽などSNSを中心に盛り上がっているコンテンツがYouTube上でも流行るケースが多く、参考にすることでトレンドを掴みやすくなります。
実際にYouTubeのトレンドとなりやすいジャンルを紹介していきましょう。
歌ってみた、踊ってみた系
世間一般に流行っている音楽やダンスを、実際に行いYouTubeで公開する、「歌ってみた系」「踊ってみた系」と言われるジャンルです。
実際にYouTubeで流行った例として、2016年にブームを巻き起こした「恋ダンス」が挙げられます。
「逃げるは恥だが役に立つ」の主題歌「恋」の振り付けの踊ってみた動画が多く投稿され一大トレンドとなりました。
他にも、2020年に流行した瑛人の「香水」は、有名YouTubeや芸能人を中心に再現MVが多数投稿され、歌ってみた動画が多く投稿されました。個人でもチャレンジしやすいため、投稿が増え、トレンドとなる傾向にあります。
ゲーム実況系
投稿者が、ゲームで遊んでいる様子を撮影するゲーム実況も、トレンドになりやすいジャンルです。注目を浴びているゲームが発売となった時は、そのゲームの実況が再生回数を伸ばしやすい傾向があります。
2020年に発売されたNintendo Switchのソフト「あつまれ どうぶつの森」は一大ブームとなり、多くのゲーム実況が投稿されました。
自分だけの島を作り出すゲームで、個性が出やすいことから実況系では人気が出ました。
Vlog系
Vlogはブログの動画版です。自分の日常を切り取り紹介しています。
数年前から主に海外を中心に人気を集めており、最近では日本でも多くのVlog系動画が投稿され、トレンドのカテゴリとなっています。
具体的な動画の内容としては、朝の日常を紹介していく「モーニングルーティン」や寝る前の様子を紹介する「ナイトルーティン」があります。
芸能人やモデルによるメイクやファッションを紹介する動画はもちろん人気ですが、一般の方が自身のスキンケアや朝ごはんを作る様子を紹介した動画も人気があります。
トレンドは企画に取り入れるべき?
登録者数の少ないチャンネルでも、流行りのトレンドネタは多くの人が検索をする機会が多く比較的再生回数を伸ばしやすいと言えます。
YouTube初心者の方が企画を考える際、その時のトレンドを積極的に企画に取り込むべきでしょうか?
結論から言うと「何でも無闇にトレンドを取り入れるべきではない」と考えます。
その理由は以下で説明します。
チャンネルテーマの方向性は統一するべき
YouTubeで安定的な再生回数を保つには、動画を投稿するたびに視聴してくれる固定ファンを獲得することが望ましいとされています。チャンネルのカテゴリやテーマの方向性をある程度統一することで、その分野に興味のある視聴者が継続して視聴してくれるようになります。
反対に投稿動画のテーマがバラバラであった場合、一つの動画の再生回数が伸びたとしても、その他の動画は再生されづらく、固定ファンを獲得するのが困難となってしまいます。
そのため、無闇にトレンドを取り入れてチャンネルの方向性をバラバラにしてしまうことは今後の視聴者確保の面で好ましくないと言えます。
YouTube AIの評価が上がりにくい
YouTubeに投稿された動画やそのチャンネルは、AIで質を評価しています。
評価の基準は主に、平均視聴時間や再生数、視聴者維持率、チャンネル登録者数などです。
AIの評価が高くなることで、YouTube上でおすすめの動画として表示されやすくなったり、検索結果の上位に入りやすくなり、視聴者を確保しやすくなります。
しかし、投稿された動画のテーマがバラバラであったり、一つの動画のみ再生回数が高く他の動画が視聴されていないチャンネルは、固定ファンがつきにくいことから、AIの評価も低くなりやすくYouTube市場で不利となってしまいます。
次の動画へ繋がりにくい
YouTubeで安定した再生回数と固定ファンを獲得するためには、「継続して動画を投稿すること」が肝となります。
そのために、自分が得意なテーマを絞り込み企画を考えていく必要があります。
特定のジャンルであれば続き物にしたり、関連動画として企画のアイデアも生まれやすいですが、動画のテーマをバラバラにしてしまうと、次の企画に繋がりにくく動画制作が困難になります。動画制作を継続させるためにもテーマは統一した方が良いでしょう。
トレンドはチャンネルテーマと組み合わせる
以上のことから、無闇に流行りのトレンドを取り入れることは危険であるとお伝えしてきましたが、トレンドに挑戦するべきでは無いと言っているわけではありません。
事実として、流行りのネタは人目につきやすく再生回数も上がりやすいため、うまく利用することでチャンネル登録者数を増やすことも可能です。
例えば、運営しているチャンネルがゲーム関連であれば、話題の新作ゲームを取り上げることで関連性と話題性の両方を押さえることができます。
自身のチャンネルテーマとトレンドを上手く組み合わせることで効果的に流行りを取り入れることができます。
皆さんも流行のトレンドを取り入れる際はご自身のチャンネルの方向性を意識して行ってみてください。